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がん細胞は遺伝子の異常を高率に伴う事が分かっています。
p53遺伝子は細胞が傷ついた時に働き、正常ではなくなった細胞を自然に死滅(アポトーシス)させる遺伝子です。その為に我々の体は常に正常な細胞のみで構成されているのです。ところが、がん化した細胞の70〜80%はp53遺伝子が壊れてしまっています。
最近では、がんは遺伝子病の一つという観点から、がん細胞の遺伝子異常を取り除く治療が可能になっています。
p53遺伝子治療薬を腫瘍に注射し24〜72時間経つと正常に機能するようになった細胞がp53タンパク(アポトーシス蛋白)を産生し腫瘍はアポトーシスに陥ります。
抗がん剤や放射線、ハイパーサーミアの効果もアポトーシスの結果なので、事前に遺伝子を正常化しておくと素直に本来の治療効果を得る事が可能です。